コズミックカレッジ in 野々市 衛星画像解析に挑戦! 開催されました

1月27日(日) 9時30分 より 今年度3回目(通算4回目)となるコズミックカレッジ in 野々市が情報交流館カメリアで開催されました。今回のテーマは「衛星画像解析に挑戦!

当初15名の定員だったところ、応募者多数のため急きょ18名に拡大、当日もほぼ全員出席、と相変わらず野々市っ子の「宇宙度」高し!。

「みんなで今日から画像解析マスター」
教えてくださるのは JAXA(宇宙航空研究開発機構)の藤島先生。
「今日いち日、ぼくのことを『ふじさん』と呼んでください!」
 
  
お手伝いいただくのは、SEL(宇宙教育リーダー)の皆さんと、金沢工大天文部の皆さんです。

 
まず光のお話。「光ってなんだろう?」というふじさん先生の問いかけに、
「明るさ」「プリズムでいろんな色が見える」など、みんなからすぐに的確な答えが返ってきて、今日参観している先生方もびっくり。
最初の実験は「分光器」を使って、実際に光がいろんな色に分けられる様子を観察します。
  光は「青」「緑」「赤」の3つに分けられることが判りました。(光の3原色)
 
この3色の光でさまざまな色が作れます。では三色を全部重ねるとどうなるのか?
2番目は「光を集める実験」、3色のLEDライトを使って実際にやってみました。
人の手は2本だけ、だから3つのライトを同時に操るには隣の人と協力しなければできません。
  
重なった部分は、やっぱり「白」になりました!
 
さて、ここからいよいよ「EISEI」というパソコンソフトを使って、「衛星画像解析に挑戦!」です。
「かいせき」って何?
「衛星画像」が普通の「画像」と違うのは、同じ場所を4~6枚(衛星によって異なります)に分けて撮影しています。
さっき勉強した「青」「緑」「赤」、それに「近赤外線」「熱赤外線」など異なる波長で撮っているんですね。
 
これを「EISEI」を使って合成すると・・・。
  
はい、私たちが目にする「景色」のような色合いになりました。これを「トゥルーカラー」といいます。

「青」を外して、「緑」「赤」「近赤外線」を合成すると・・・。
  
作例では赤い部分が多くなりました。赤は植物の葉に強く反応している部分、つまり大地の「植生(植物の集団)」を調べることができます。
 
この他、石川県の衛星データを使って、「野々市市」を探してみたり(大きな川や山など、手掛かりとなる地形が野々市は少ないので、みんなじっくり観察していました)。
            
このように、人工衛星など離れたところから観察することを「リモートセンシング」といいます。
地球から遠く離れた惑星や恒星の調査なども、同じ手法で調べることができるのです。
 
今日のまとめとして、ひとりずつ、「発見したこと」を発表しました。
  
 ・分光器の実験で、外(外光)のほうが色が薄くて、見える範囲が広く、蛍光灯の光は細く、色がはっきり分かれていることを発見した。
 ・LEDライトの実験で、三つの色の混ぜ方で様々な色が作れることを発見した。
 ・衛星画像をどんどん拡大していくと、いろいろな色の正方形(ドットのことですね)になることを発見した。
 ・地上の温度が判る衛星画像を使って、地球温暖化について調べることができる、と発見した。
など、みんなそれぞれ、自分の言葉で発表してくれました。
  
  
授業のおわりに、ふじさん先生からのメッセージ
 ・「ナゼ?」「どうして?」という気持ちを持って勉強してほしい
 ・失敗してもくよくよしないで頑張ってほしい
 ・命を大切にするやさしい気持ちを持ってほしい
それと、もうひとつ。先生のお母様からの教え。
 ・他の人に負けない一番になるものを作ってほしい
お母様の職業は美容師さん、「私ははさみがあればどこでも生きていける」と日ごろからおっしゃっていたそうです。

挨拶のあと、みんなから、おおきな拍手がふじさん先生に送られました。
 
今回のコズミックカレッジは、光のしくみ、パソコンを使った衛星画像解析と、かなり高度で濃い内容となりましたが、はじめの目標通り、誰も脱落することなく「みんなで今日から画像解析マスター」になれました!
 

以下に、参加者の感想の一部をご紹介します。
 
★衛星画像解析ソフトEISEI(えいせい)で色合成をしたとき、思ったこと

・ こんなシステムあったん?? なんかスゴイ~~~!!! って思った♡♡
・ 人工衛星がここまで見えるのがすごいと思いました。いろんな色にできてびっくりしました。
・ 植物などがきれいに見えた。
・ 衛星やEISEIの機能がすごいと思った。
・ 色で分けるとどこにどんな物があるかが一目で分かってすごいと思った。
・ イメージが大きく変わっただけでなく、表示されるデータも変わったのでおもしろかった。
・ っほぉスゲェスゲェスゲェスゲェ。帰ったら家でやろう。家族に見せよう。

★衛星画像解析ソフトEISEI(えいせい)の体験で発見したこと
・ 温度や地形の高さまで色や数字で分かった。
・ 一番大きくすると、正方形がたくさん集っていて、一つ一つの正方形が違う色になっていてわかりやすい。
・ 色の種類や濃さでだいたいの標高や温度がすぐ分かった。
・ 石川は意外と緑が多くて、白山も標高が高いことやいろいろなことが分かった。
・ 色合成を使ってやったら分かりやすいことが分かった。
・ 石川県の中でも、温度がかなり違っていたり、標高がかなり違っていて、すごかった。
・ 温度や標高なども測れる。
・ パソコンでサーモグラフィーみたいにできると分かりました。加賀の方が高いと分かりました。
・ 植物のある所は色(赤色)があるっていうのから、稲刈り時期がわかったりすることが分かった。(すごい便利だと思う)
・ RGBは赤緑青のことだと思いました。

★参加した感想
・ 宇宙が好きだから、いろいろなことを学べてよかった。
・ 宇宙についてもよく分かり、私が知らなかったことが分かったのでよかったです。
・ 衛星画像解析ができた。おもしろい実験が多かった。
・ しらないことがいろいろ分かったからよかった。
・ 野々市の地図を通じて衛星画像解析について深く学べたからよかった。
・ 普段できないコトを体験できたからよかった!!
・ ふだん見れないようなものを、楽しく見れた。
・ 分かりやすく、解析方法を教えてくれて面白かった。

★これからのコズミックカレッジでどんなことがしたいか
・ 星の中はどのようなかんじか。
・ 宇宙のことがもっと深く知ることが出来るようなこと
・ もっと衛星のしくみについて知りたいです。
・ ペットボトルロケットを飛ばしたい
・ 宇宙のことならなんでも
・ 実際に宇宙に行った方の話。実験。
・ 宇宙の物質について
・ 日食観察
・ はやぶさがイトカワに行った時のこと。
・ ロケットなどの構造

現在、(公財)日本宇宙少年団では、衛星データ利用コンテストを実施中しています!みなさんの多様なアイディアで衛星画像を調査、分析し、発見したことをまとめて応募してみましょう!今回のコズミックカレッジで利用した衛星画像解析ソフト「EISEI」も、この特設ページからダウンロードできます。

■ 主 催
公益財団法人 野々市市情報文化振興財団
JAXA宇宙航空研究開発機構 宇宙教育センター
 

カテゴリー: カメリアの催し物 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です