アニメーション作りを楽しもう!! アニメづくりワークショップ 開催されました

2月2日(土)、3日(日)の2日間、情報交流館カメリアで
アニメーションでイキイキ! アニメーションづくりを楽しもう!!
ワークショップが開催されました。


今回講師を務めるのは、アニメーション作家であり、広島国際アニメーションフェスティバルのディレクターも務められている木下小夜子先生、映像作家、京都造形芸術大学情報デザイン学科准教授の大西宏志先生です。

※広島国際アニメーションフェスティバルとは
アヌシー、オタワ、ザグレブと並ぶ世界4大アニメーションフェスティバルの一つ。
国際アニメーションフィルム協会(ASIFA/Association Internationale du Film d’Animation)公認の映画祭で、2年に一度、8月に広島市で行われる。

はじめに「アニメーション」とは何かというお話。
「アニメーションとは、動かないものを動かす、命ないものに命を与えるってこと。」

みんながいつも見ている「TVアニメ」が生まれる前、電気も無かった頃から、アニメーションは、パラパラまんがや、ゾートロープ(回転のぞき絵)など、いろいろな形で人を驚かせ、楽しませてきました。

その中の一つ、「おどろき盤」を作ってみよう!というのが最初の課題です。
「おどろき盤」のしくみはとっても簡単、スリット(溝)の入った円盤の「扇」の部分にひとコマずつ絵を描くだけです。

絵が描けたら、円盤を割り箸に押しピンで留め、風車のようにくるくる回します。それを鏡に映し、黒く塗られた反対側のスリットから覗くと、絵が動いてみえます。
出来上がった作品はみんなで見せあっこして楽しみました。


ここからいよいよ「作品づくり」に向けての授業がはじまりました。

アニメーションは静止画をひとコマずつ撮影することで「動画」になります。
また、動かすものは「絵」だけでなく、「粘土」や「写真」など、いろいろな素材があるのだそうです。
今回みんなが動かすのは「切り紙」。

実際に木下先生が切った紙を撮影台(台紙の直上にビデオカメラをセットしたもの)に置いてみて、どんなふうに映るのかを確かめてみました。

そして今回は、「音楽に合わせて物語を作ってみよう」ということで、先ずノーマン・ロジェさんの音楽を聴き、思い浮かんだ「タイトル」をみんなで考えました。
けっこう、大人っぽいタイトルが並びましたが・・・何故か大工さんが二人(笑)。
ここから全員の投票で「希望の光」が選ばれました。

解説の途中、広島国際アニメーションフェスティバルでも上映された素晴らしい作品も見せていただきました。世界各国のアニメーターが制作した、必ずしもハッピーエンドではない、不条理や混沌が織り込まれた作品たち。こどもたちは不思議そうに見入っていたけど、心の中になにかが残って、いつか大人になったらわかるかな。優れた作品に触れて、作品を見る目を養うきっかけにもなったのではないでしょうか。

2月3日(日)、いよいよ2日目は撮影スタートです。
ちなみに1分47秒の作品を作るのに、一体何コマ動かすかというと・・・。
約800コマ!なお、ビデオは30コマで1秒なので、本当は3,210コマになりますが、今回は、ひとつの絵を4回(4コマ)撮影して作るので、約800コマになります。「10人おるから、1人平均約80コマ!」と計算の早いおともだちもいましたね!


「お話づくり」と「切り紙作業」と「撮影」がほぼ同時進行、なので班によっては途中で話が変わってしまったり、その過程でせっかく切った紙を捨ててしまったり・・・。紆余曲折を経ての作品づくりとなりました。

撮影を終えた人は、2014年に開催される「広島国際アニメーションフェスティバル パラパラアニメーションコンテスト」に応募する作品を描きました。

午後4時頃、木下先生、大西先生、そしてみんなのがんばりで撮影は無事終了。

大西先生が最後の仕上げ(編集)をしている間に、木下先生への質問タイム。

アニメーションを作って儲かるか、という質問に対し、
「これはとっても大事なことなんだけど、儲けようと思って作品を作ってはダメ、
いいものを作ろう、と思ってください。
いいものをつくれば、作品を認めてくれる人が増えて、儲かるかも知れません。
はじめから、儲けようと思っていると、その気持ちが作品に出てしまいます。」

そして、ついに 「希望の光」 感動の試写会です!

みんなの満足そうな笑顔!

完成した「希望の光」はこちらのページでご覧いただけます

さいごに木下先生からビックリの発表が!
「みんなといっしょに素敵なアニメーションができて、とっても嬉しく思います。
2014年の広島の映画祭(広島国際アニメーションフェスティバル)の時に、この作品を上映しようと思います!」

みんなから歓声が上がりました。みんなで制作したアニメーションが、広島で、世界中のアニメーターと観客の目に触れるなんて!感激ですね!

今回は、僅か2分足らずの作品を、10人の生徒と2人の先生で、2日間掛けて作り上げました。
参加したみんなには、創作の大変さ、楽しさ、そして完成させたときの喜びを十分に感じてもらえたのでは、と思います。
野々市市は、スタジオジブリで活躍する、借りぐらしのアリエッティでおなじみ、米林宏昌監督の出身地でもあります。
今回参加したみんなの中から、第二、第三のカントクが出現したら、ステキですね!

★ 参加者の感想を下記に紹介します。
● 今回の体験で印象に残っていること
☆ 1秒間の映像を作るのに30枚もの写真を使っているということ。
☆ アニメーションの一部をたくさんの時間をかけて作ったこと。
☆ ひし形や四角形を切り取ること。
☆ 案外作品がすごかったこと。
☆ アニメーションができたこと。
☆ アニメーションの作り方。
☆ 小道具を作る事です。
☆ できたアニメーション。
☆ パラパラマンガ作り。
☆ 本番の動かすところ。

● 今回の体験の感想
☆ 自分でアニメーションを作れて良かったです。
☆ アニメーションを作ることに楽しさを感じるようになりました。
☆ 撮影が楽しかったです。
☆ 大変だったけど、楽しかったです。
☆ すごいのができた。
☆ すごく長い時間をかけて作ったのに、見てみたらすごく短かった。
☆ また参加したいと思いました。
☆ もしもまた来年もこのイベントがあったら参加してみたい。
☆ いろいろあったけれど楽しかったです。
☆ とても楽しかった。

■ 主催 公益財団法人 野々市市情報文化振興財団

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